緑色の小粒ガーネット?ウバロバイトの意味や石言葉・向いている人
ガーネットといえば、赤色のそれを連想する方が多いのではないでしょうか?
今回紹介するウバロバイトはガーネットの一種ですが、美しい濃緑色で私達を魅了します。
1832年、ドイツ人のヘンリー・ヘッスによってロシアのウラル山脈で発見され、ロシアの政治家兼鉱物コレクターだったセルゲイ・セメノヴィッチウヴァロフ(Sergey Semionovich Uvarov)伯爵の名にちなんで命名されました。
ウバロバイトは大きな結晶が出来ず、ほとんどが緑色の皮膜状もしくはゴマ粒くらいの小さな結晶の集合体が母岩についた状態で産出され、カッティングできるほどの大きさのウバロバイトはかなりのレアものです。
宝飾品として加工するには小さすぎるものの、良質のエメラルドのようにキラキラと繊細に煌めくグリーンは色合いも輝きも美しく、標本としての価値も高い鉱物です。
ウバロバイト(Uvarovite):灰格柘榴石
カルシウムとクロムが主成分のガーネット(Garnet)グループの一種で、和名では灰格柘榴石や灰クロム柘榴石。またウワロウィット(Uwarowit)、ウバロビット(Oubarovit)と呼ばれることも。
鮮緑色以外の色を持たない点が大きな特徴で、多くはクロム鉄鉱中の割れ目などに皮膜上で発見されますが、そのサイズは大きくても3mm程度で、1cmを越すものは非常に稀なため、大きいものは他のガーネット亜種に比べて希少価値が高くなります。
フィンランドのコップクロム鉱山では1cm台のものを産出することがありますが、多くが宝石としてカットできないため、流通しているウバロバイトは原石の状態が殆どです。
石言葉
貞節・信念
スピリチュアル的な意味
古くから、孤高を守る神聖な石として崇められ、貞節と強い信念をもたらす鉱物とされていた。全身に活力を行き渡らせて活性化し、洞察力、創造力を高めて、思考力を増強する力があるとされ、ストレスを軽減する癒しの力を持つ。不感症、心臓、肺の病気の治療として用いられることも。
こんな方におすすめ
- ひとりの時間を充実させたい方
- 静かな時間を過ごしたい方
- 胸部・腎臓・尿管に不安のある方
色 | エメラルドの緑色 |
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条痕色 | 白色 |
モース硬度 | 6.5〜7 |
比重 | 3.42〜3.79 |
劈開 | なし |
化学組成 | カルシウムとクロムの珪酸塩 |
透明性 | 透明から半透明 |
光沢 | ガラス光沢 |
屈折率 | 1.86〜1.87 |
多色性 | なし |
蛍光 | なし |
産地 | ロシア、フィンランド、ポーランド、スペイン、インド、アメリカ、カナダ他 |
※上記の数値は文献により多少異なる場合があります。
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